断捨離の日々 3 エアソフトガン
今でも時々エアガンやモデルガン(以下トイガン)の手入れをする。ずっしりと重い拳銃やライフル(実銃に近い重量のあるものばかりを購入してきた)のほこりや汚れを取り除き、オイル(シリコンスプレー)を引き、可動部の動作を確認する。はたから見れば馬鹿みたいに見えるかもしれないが、これが楽しい。
以前はブルーイングを施したりもした。ブルーイングとは本来、スチール製の実銃の表面に専用のブルーイング液を塗布して化学反応を起こし、防錆処理をする仕上げの方法で、現在売られているトイガンの材料である、金属粉を含んだ樹脂にも効果がある。ただしブルーイング液を塗布する前に表面をきれいに磨いておく必要があり、これが結構手間だ。だがうまくいけば実銃同様に青光りする金属まがいの光沢が得られる。
うちにはかなりの量のトイガンがあるが、よくある話で、気に入って引っ張り出す数は限られている。それ以外は所有欲を満たすために購入したようなものだ。今回、そういった遊びの対象になっていないものの大部分と、故障や破損個所のあるものを処分することにした。
例によってネットで下調べをしながら業者を選び、長物(ライフルや小銃)が多いので出張査定を依頼。当日やってきた若者はさすがに専門ショップのスタッフだけあって、共通の話題で話が弾み、楽しいひと時を過ごすことができた。特にサバゲー派の彼が知らない時代のトイガンや、メーカーによる再現度の違い、前記したブルーイングの話題などは興味深かったようで、身を乗り出すようにして僕の話を聞いていた。
そんななかで「六研エラン」という、昨年業務終了した高級モデルガンメーカーの古いカタログと、当時僕がオーダーメイドした現物を出して見せると、「このころ僕、まだ生まれていないかも…奇麗な仕上げですねえ」と感嘆していた。確かに、当時の表面処理は昨今の製品よりも美しい仕上がりだったように思う。
このコルト1911A1はナショナルマッチ(1935)というモデルで、当時すでに100丁の限定販売が終了していたのだが、たまたま何か問い合わせたいことがあって六研エラン本社に電話したときに、話が盛り上がるなかで「難しいことでもないので、良かったら1丁仕上げて送ってあげましょうか?」と言ってくれた。このメーカーはモデルガンを旋盤加工で手作りするので、ベースが同じであれば刻印やパーツの変更だけでそれが可能らしい。
僕は先ほど「オーダーメイド」と書いたが、要するにこれは六研エランのご厚意による非公式な受注生産品で、そんな曰くのあるモデルガンだから、もちろんこれは買取の対象にはなっていない。
さて、今回の査定は品物を持ち帰って後日査定額を通知するというかたちだったが、査定も彼が担当し、結果を所見込みで紙データでも送付してくれたので安心感があった。なかでも数丁出したブルーイング済みのトイガンを「奇麗です」と評価してあったのがうれしかった。多分気を使ってくれたんだろうなあ。
さらに驚いたのがその合計評価額で、僕の予想をはるかに上回っていた。ブツはまだ半数が残っているので、時が来たらまたこの業者を利用させてもらおう。その時にまだ彼がそこで働いているようなら、また会いたいものだ。


