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 カメラ趣味

 前回「オーディオ趣味」の記事で「他にも欲しいものがあって・・・」と書いたが、これはニコンのミラーレス一眼レフカメラ、Zfcのこと。このカメラは何が良いかというと、往年のフィルムカメラである、ニコンFMあるいはFEシリーズのデザインを踏襲しているところだ。だからミラーレスであるにもかかわらず、軍艦部(上面)にはあたかもペンタプリズムが内蔵されているかのような三角形の突起があり、さらにダイヤルが幾つも並んでいる。これがかっこいい。ということで、満を持して購入。またしてもローン・レンジャーと成り果てた。今時ローン・レンジャーなんて誰も知らないか。

 大分前にDfという、やはり同じようなコンセプトで作られたフルサイズ一眼レフカメラが発売(2013年)されたときには、金もないのに勢いで購入して、その後金銭面で1年間苦しんだ覚えがある。今はこのDfが僕のメインカメラなのだが、デザインはかなり無理矢理感があって、ボディもでかい。いつかもっと古くさいデザインのデジタルカメラを作ってくれないかな、と思っていたら、2021年にこのZfcが発表された。なるほど、ミラーレスという手があったか。それならサイズ感も何とかなりそうだ。

 このZfc、見かけはおおむねFMもしくはFEと同様のデザインだが、あえて言うなら、細かいところで「これはちょっと・・・」という部分も無いではない。たとえば往年のニコンカメラは、レンズマウントが上から見てかなり左に寄っているのだが、これはボディ右側を空けることによってグリップしやすくしているのだと聞いたことがある。確かにFM・FE系はこの余裕があるおかげで右手のホールド感が良い。だがZfcはボディそのものがほんの少し小さくて、このスペースが犠牲になっている。ホールド感に余裕が無いだけでなく、前面のfnスイッチに指が触れ、それだけでは実害は無いものの、僕がよく使うプログラムモードでは、余計な表示がファインダー内に現れてうっとうしい。部品を詰め込むのに苦労した、と言うぐらいなら、この部分はオリジナルどおりのサイズで良かったような気がする。画質向上のために大きくなったというレンズマウントも何となく違和感。ボディがより小さく見える。だが、総合的に言えばよくやったと思うよ、ウン。

左 FMシリーズ最後の機種、FM3A。  右 Zfc。ちょっと小さい。ホント、よく作ったと思う。 

 次に期待するとすれば、個人的にはF3コピーのフルサイズ一眼かな。実を言うと、DfのボディはどちらかというとF3のそれに似ている。というか、全体が初期デザインのC案に似ている。そのことに初めて気付いたとき、「まさかニコン、やる気か・・・?」なんて思ったものだ。実際、Dfをちょこっといじれば、F3コピー、できないことはなさそうだ。あれって確か、ジウジアーロのデザインだったよな。それが障害になったりすることはあるのだろうか。もし発売されたら、またしてもカミさんに頭を下げてお願いしなくちゃならんなあ。

左 Df。でかい。   右 Fシリーズ最後のマニュアル・フォーカスカメラ、F3。よーーーく見ると、グリップの上の部分とボディ向かって右側のショルダーストラップ取り付け部の下の部分の曲面処理がとても似ている。この画像で確認できますか?

追記 「ニコン一眼レフのすべて」というMOOK本(2016年 GAKKEN)に面白い記事が載っている。何でも、Dfの開発段階で「デジカメって便利すぎてつまらないから、もっと不便な設計にしようか」という意見があったそうだ。その一例として、「36枚撮ったら1時間使えない、とか」なんて言っている。知らない人のために説明すると、通常フィルムカメラのフィルムは最大で36枚。1時間というのは、撮影済みのカラーフィルムを現像・焼き付け(プリント)するのに必要な最短時間を目安に考えたらしい。勿論採用されなかったが、作る側の楽しんでいる様子や、写真を撮ることへのこだわりが伝わってきて良いなあ。

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 オーディオ趣味

 先日、オーディオ機器の一部を買い換えた。高校の頃からこの手の機械をいじることは好きだった。2トラサンパチのオープンリールデッキや真空管アンプなどに憧れて、ショールーム(当時はそこかしこにあった)を巡ってはカタログを集めたものだ。教員をしていた頃には、音楽室や放送室の備品を廃棄したと聞けば、人知れず物置に行って、とっくにカタログ落ちした往年の高級機(廃棄手続き済みの機材)を持ち帰ったりしたこともある。今はもうそんなことできないだろうけど。良い時代だったよなあ。 

 皆さんよく知らないと思うけれど、学校のこういった備品って、それなりに高級機が使われていることが多い。そしてそれ故、普通の教員では使い切れなかったり、操作がわからずに変なスイッチを入れたりして「音が出ないんだよね」なんてことがままあった。新しい機材の接続や調整を頼まれたことも結構あったなあ。そんなふうだったから、「古いの欲しかったら、いいよ持っていっちゃっても」となるのだ。勿論その手の機材はどこか調子の悪い部分があるので、そのままでは使い物にならないことが多いんだけどね。

 そんなわけで、うちにはヤマハの名スピーカー「NS-1000(いわゆるモニター1000)」があったり、同じくヤマハのA級プリメインアンプ「CA-1000Ⅲ」があったり、テクニクスのダイレクトドライブカセットデッキ「RS-2760U」があったりする(NS-1000はすでに廃棄)。いずれも1970年代に10万円超え(NS-1000は1本の価格)という高級機。これらの機材を知識のない教師や使いの粗い生徒が使うために備品として導入していたわけだ。もっと使い勝手の良い安価な製品はいくらでもあるというのに。今考えても納得がいかないよなあ。

 さて、近頃ではフルサイズのオーディオ機器はマニアの世界のものになってしまった感がある。そんな中で、僕のように家庭で音楽を楽しもうとするだけなら、DENONの製品が一番お手頃感があるような気がする。それ故うちのオーディオ機器もいつの間にかDENONで統一されつつある。スピーカーだけはデンマークのDARIの上位機種をおごってあるが、次に買うときはもう同じレベルのものは買えないだろうなあ。

 今回はここ数年調子の悪かったアンプとCDプレーヤーを刷新したが、やっとの思いで中級機。他にも欲しいものがあるし、カミさんの表情を見る限り、これが精一杯だわな。でも根が好きだから、久しぶりに鼻歌交じりで、面倒な配線を1日がかりで済ませた。実を言うと、前に使っていた機器が故障したのは、どうも紙製の猫砂(うちには猫が5匹いる)の微粒子のせいらしい。そこで今回は、アンプとCDプレーヤーをラックの高い位置にセットし、下半分の使用頻度の少ない機材とレコードプレーヤーの棚にはビニールまたは布製のカバーを取り付けることにした。そんなわけで配線と同時にオーディオラックの清掃や各種機器の配置換え、ついでにCDラックの整理も行った。だから1日がかり。でもオーディオ好きの人ならわかってくれると思うが、こういった作業は結構楽しいんだよな。

 一通り作業が終わったので、久しぶりにレコードをかけてみた。ところがここで問題発生。何となく左右のバランスが悪い気がする。CDを再生したときにはそれが感じられないし、プレーヤー自体そんなに古いものではないので、もしかするとカートリッジの問題かな。だとするとインサイドフォース・キャンセラーの再調整が必要かも知れない。何しろ長いこと使ってなかったからなあ。ただの接触不良なら良いんだけど。とりあえず接点を磨くことから始めてみるか。

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 春の庭仕事

 今年もあっという間に5月。ついこの間、藤の花が終わったところだ。今は庭の木々にも若葉が生い茂り、もう初夏の風情だ。ところでここ数年気になっていることがある。一体春はどこへ行ったんだろう。

 以前だったら、春という季節を楽しむ期間がそれなりにあったのだが、最近ではチューリップや遅咲きの水仙の開花と同時に立木の新しい葉が芽吹き始める。春になったな、なんて思った矢先に初夏が始まる感じだ。そういえば、昨日ある番組で、「入学式のイメージだった桜の花が、今では卒業式に咲く」と言っている人がいた。

 秋についても同じ事が言える。いつまでも残暑が続くなあ、と思っているうちに突然冬がやってくる。純粋に秋を楽しむ期間がとても短い。地球温暖化の影響なのだろうが、四季の変化を楽しむ文化をもつ日本人としてはちょっと物足りない。平安時代がこんなふうだったら、あんなに多様な和歌や文化(たとえば和菓子とか)は生まれてこなかったんじゃないか、とさえ思う。多分、同じ事を感じている人は多いんじゃなかろうか。

 さて、そんな春の間に大仕事を一つこなした。庭木の1本が予想外に大きくなってしまって、ここ数年隣家の庭に落ち葉を大量に落としていた。毎年出向いては掃除をさせてもらっていたのだが、今年思い切って大規模な剪定をしたのだ。僕は巨木が好きなのだが、人様に迷惑を掛けているとなれば話は別だ。それに伐採ではなくて、あくまでも大規模な剪定だから、樹木そのものは残る。だがその作業はプロに頼めば数十万円かかるらしい。かといって安価なホームセンター等ではあまりに大きくなりすぎた木を見てドン引きされる。仕方がないので、ものは試し、と思って自分でどこまでできるかやってみることにした。

 まずは必要な機材の入手。高枝用チェーンソーを考えていたのだが、ここ数年で起きた死亡事故(そのうち一件は太ももの大動脈を切断したらしい)のことを考えると僕のようなド素人には危なさそうだ。おまけにヘッドの部分も重そうだし。そこでレシプロソーを購入することにした。この判断は正しかったと思う。ヘッドが比較的軽量なので、支持ポールを最長の3メートルまで伸ばしても取り回しがきく。ただしバッテリー駆動なので20~30分ほどしか連続使用ができない。もっとも、モーターが過熱すると電流が遮断されるので、どのみち長時間の使用はできない。そんなわけで、高さ8メートル弱まで成長したコナラの木を半分の高さまで剪定するのに3週間かかってしまった。だが延べ時間は大したことはない。おそらく、剪定で出た枝葉を細(こま)切れにすることも含めて1週間ほどだろう。その気になれば、けっこうできてしまうものだなあ。これで数十万円浮いたと思うと、なにやら気分も良い。

 実はもう1本、剪定したい木があるのだが、前記した藤が絡んでいて、今年はいつになく見事に咲いたので切るのが惜しくなり、機を逸してしまった。どーすっかな、これ。葉が茂ってから剪定するのは木には良くないそうだが、台風シーズンが心配なので少しでも切るか。実はこの木(確かニレケヤキ)は数年前の台風で幹の一部が裂け、フェンスをぶちこわした経緯がある。うん、やっぱりこれからでも少し切っておこう。