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 春の庭仕事

 今年もあっという間に5月。ついこの間、藤の花が終わったところだ。今は庭の木々にも若葉が生い茂り、もう初夏の風情だ。ところでここ数年気になっていることがある。一体春はどこへ行ったんだろう。

 以前だったら、春という季節を楽しむ期間がそれなりにあったのだが、最近ではチューリップや遅咲きの水仙の開花と同時に立木の新しい葉が芽吹き始める。春になったな、なんて思った矢先に初夏が始まる感じだ。そういえば、昨日ある番組で、「入学式のイメージだった桜の花が、今では卒業式に咲く」と言っている人がいた。

 秋についても同じ事が言える。いつまでも残暑が続くなあ、と思っているうちに突然冬がやってくる。純粋に秋を楽しむ期間がとても短い。地球温暖化の影響なのだろうが、四季の変化を楽しむ文化をもつ日本人としてはちょっと物足りない。平安時代がこんなふうだったら、あんなに多様な和歌や文化(たとえば和菓子とか)は生まれてこなかったんじゃないか、とさえ思う。多分、同じ事を感じている人は多いんじゃなかろうか。

 さて、そんな春の間に大仕事を一つこなした。庭木の1本が予想外に大きくなってしまって、ここ数年隣家の庭に落ち葉を大量に落としていた。毎年出向いては掃除をさせてもらっていたのだが、今年思い切って大規模な剪定をしたのだ。僕は巨木が好きなのだが、人様に迷惑を掛けているとなれば話は別だ。それに伐採ではなくて、あくまでも大規模な剪定だから、樹木そのものは残る。だがその作業はプロに頼めば数十万円かかるらしい。かといって安価なホームセンター等ではあまりに大きくなりすぎた木を見てドン引きされる。仕方がないので、ものは試し、と思って自分でどこまでできるかやってみることにした。

 まずは必要な機材の入手。高枝用チェーンソーを考えていたのだが、ここ数年で起きた死亡事故(そのうち一件は太ももの大動脈を切断したらしい)のことを考えると僕のようなド素人には危なさそうだ。おまけにヘッドの部分も重そうだし。そこでレシプロソーを購入することにした。この判断は正しかったと思う。ヘッドが比較的軽量なので、支持ポールを最長の3メートルまで伸ばしても取り回しがきく。ただしバッテリー駆動なので20~30分ほどしか連続使用ができない。もっとも、モーターが過熱すると電流が遮断されるので、どのみち長時間の使用はできない。そんなわけで、高さ8メートル弱まで成長したコナラの木を半分の高さまで剪定するのに3週間かかってしまった。だが延べ時間は大したことはない。おそらく、剪定で出た枝葉を細(こま)切れにすることも含めて1週間ほどだろう。その気になれば、けっこうできてしまうものだなあ。これで数十万円浮いたと思うと、なにやら気分も良い。

 実はもう1本、剪定したい木があるのだが、前記した藤が絡んでいて、今年はいつになく見事に咲いたので切るのが惜しくなり、機を逸してしまった。どーすっかな、これ。葉が茂ってから剪定するのは木には良くないそうだが、台風シーズンが心配なので少しでも切るか。実はこの木(確かニレケヤキ)は数年前の台風で幹の一部が裂け、フェンスをぶちこわした経緯がある。うん、やっぱりこれからでも少し切っておこう。

作成者: 835776t4

こんにちは。好事家の中年(?)男性です。「文化人」と言われるようになりたいなあ。

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