匂いにまつわるあれこれ
この冬、あるCMを見てちょっとあきれてしまった。同じ感想を持った人もいるかもしれない。
それは洗濯洗剤(か何か)のCMだったんだけど、冬場に暖かい衣服を着ているがゆえに満員電車等で汗をかいても大丈夫、その汗臭さを解消しますよ、という内容だった。なんだかなあ。「夏場の汗臭さに対処する」というのはわからんでもないが、そもそも冬は寒いのが当たり前。通常なら大汗をかく機会などそうそうないが、現代人は寒さ対策として貼るカイロや、「〇-ト△ック」などの防寒衣料を利用することが多い。すると今度はそのせいで汗をかくからその匂いを何とかしたい、と。これ、際限ない感じだな。世論として実際にあるのかな。
花粉症が当たり前になった今、花粉の飛散が多い季節に洗濯物を部屋干しする、これはわかる。もちろん防犯上の意味もあるだろう。だから部屋干しに適した抗菌成分の多い洗剤が開発されるのも頷ける。でも汗臭さに関しては、普通に洗濯していれば問題ないんじゃないのか?逆に汗臭さの消えない洗剤なんて今どき有り得ないだろう。
最近、「男の体臭は勘弁してほしい」なんてセクハラまがいの意見がネットに書き込まれ、大炎上したことがあった。しかしその一方で時間が惜しい、疲れる、といった理由で風呂に入らない若者が、男女を問わず増えているという。シャワーで済ませるという意味かと思ったら、シャワーも浴びないというから驚きだ。ネット上では「風呂キャンセル界隈(※)」という「見出し」がつくほど有名な話だが、体臭がどうのと言う以前に不衛生だろう。
そういえば数年前、柔軟剤などの香料が強すぎると問題になったことがあった。それと前後して、若い人がつけるオーデコロンの量が多すぎて不快、なんて話もあった。こうしてみると、匂いの問題は体臭に限ったことじゃなさそうだ。ことに芳香剤の類が「良い香り」を追求するあまり、度が過ぎて不快感の原因になるなんて、まさに本末転倒だ。
CMの話題に戻ろう。要するに僕が言いたかったのは、洗剤なんて、汎用性の高いものが一つあればそれでいいんじゃね?ということだ。確かに体臭は自分では気づきにくいデリケートな問題ではある。だがそこにつけ込んだコマーシャリズムに乗せられ、不快な体臭がない人まで暗示にかかって神経質になったり、何かにつけてそれ専用の洗剤を買いそろえたりするのはどうなんだろう。そこには消費者の切実な要望があるのか、はたまた企業側の「大きなお世話」なのか。みなさん、どう思います?
※ うつ病などが原因で、そういった日常的なルーティンに苦痛を感じるために入浴できない人もいるので、言及には注意が必要。