百里基地航空祭2025
12月7日に航空自衛隊の百里基地航空祭(以下百里祭)が開催された。僕はどちらかというと陸戦兵器が好きなので、百里基地に行ったことは一度もないが、地の利というのか、参加する機体が集合する際に、その一部が我が家の上空を編隊で飛ぶ。これが楽しい。
そういえば2011年には百里基地で「航空観閲式(※)」というのがあって、自衛隊が装備するほとんどの機体が我が家のすぐ近くをフライバイしたのには驚いた。何しろ政府専用機のB-747(当時)まで飛んだからね。
この手の飛行では使用できる高度に制限があるらしく、かなり低いところを飛ぶので、望遠レンズで300mmもあればそこそこアップで写真が撮れる。しかも予行と本番で何回も飛ぶんだぜ。
ところで百里祭に関してはちょっと面白い話題がある。実を言うと、我が家からはプログラムの一つであるブルーインパルスのパフォーマンスを見ることができる。とは言っても20㎞以上離れているので、当然低い高度でのパフォーマンスは街並みに隠れて見えないし、機体は200mm以下の望遠レンズではごく小さな点にしか見えない。というか見えることはまれで、ほとんど見えないと言っていい。だが縦ループなどの高空域を使ったときのスモークはよく見える。問題は天候で、曇り空が背景だとよく見えないし、雲が低いと全く見えない。だから記憶に残っているのは数回だけ。
今年は当日の予報がほぼ快晴。これは久しぶりにいけるかも、と思い、Youtubeで百里祭のライブ動画を見ながらカメラの準備をした。ところが、演技が始まっても我が家のベランダからは何も見えない。飛行する空域が昔とは違うのだろうか。
あきらめかけたその時、予想していた場所にスモークが立ち上がるのが見えた。やたっ!見えるやんけ。我が家でブルーインパルス観るの、何年ぶりだろう。というか、これ、ブルーインパルスを観たって言えるのかな。
スモークは反転すると円を描くように降りてきた。視界から消えると、またしばらくは何も起こらない。待ち時間がもどかしい。そこで僕は一計を案じ、自室に戻ってYoutubeのライブ画面を注視した。編隊が画面に入り、少しでも高度を上げるそぶりを見せるとベランダに取って返す。おお、上がってきたぞ。よし、このパターンでいこう。
こうして自室とベランダを何度も往復しながら撮影し、ライブ動画でブルーインパルスが着陸するのを見届けた後、撮った画像を確認する。なんだこれ。「うちから見える」は証明できるが、どう考えても「ブルーインパルスのパフォーマンスを見た」と言えるような写真じゃねえな。でも久しぶりにはしゃげたし、楽しかったからまあいいか。こうしてほんのちょっと幸せな気分を噛みしめつつ、冬の1日はゆっくりと過ぎてゆくのであった。
※ 2014年にも百里基地を会場に航空観閲式が行われたらしい。これについては僕は認識していなかった。残念。百里基地ではこれが最後だったのに。ちなみに2024年以降は観閲式自体が行われていない。












